TTT 『戸惑いの惑星』☆初日公演(1/21)

惑う人間らしさ。。。

V6の20th Century
坂本昌行、長野博、井ノ原快彦の三人芝居。

TWENTIETH TRIANGLE TOUR 『戸惑いの惑星』

劇場に足を踏み入れて、まず気付く。音がない・・・。
普通、グローブ座では、開演前のBGMから演出の一部だ。

トニセンの曲を使った演劇なので、BGMで流せばいいのに、やらない。
無音の開演待ち時間は珍しい。かえって、気になって仕方がなかった。

ステージは二階建てのオープンセット。
二階席、三階席からの眺めもよく、階上席でもそれなりに楽しめるはず。
ステージ上手に、一周位の螺旋階段があり、そこはかなり頻繁に使う。

現実なのか夢なのか、ひっきりなしに場面が転換する。
気付かないうちにいつの間にかステージセットが変わり、場面転換をしている妙。

トニセンの三人芝居という。だが、ステージにはわりと多くの人が登場する。黒子役で場面転換をオシャレに担う方々が、男女合わせて6名くらい居る。ウェイター風のユニフォームを着ていて、常に何かを違和感なく運んでいる。それが、知らず知らずにうちに、場面転換の一端を担っているのである。ふと彼らがいなくなって、二人あるいは三人がステージに残った時、新たな場面が自然と始まっている。そんな演出が不思議と心地良い。演劇では、前方で芝居を続行しながら、薄い幕越しに後方の場面転換をすることはあるが、それとも違う。黒子だけでなく、出演者三人も芝居をしながら何かを運んだり動かしたり、つまりは彼らも場面転換に一役かっているのだ。

観るずっと前に、気付いていた。音楽監督が、荻野清子さんだと言うことを。
憶えておいでだろうか、ミュージカル『シルバースプーンに映る月』の作曲者。
あの名曲揃いのナンバーを作られた荻野さんが、G2と再びタッグを組むのだ。

トニセンの音楽を使っての演劇と言うことで、作曲者ではなく“音楽監督”。
そして、ステージ上では音楽の生演奏。キーボードを弾いているのがそう。
あれだけの名曲を作れる人が、単なる監督なんて、勿体無いと思っていた。

あれ・・・こんな曲、トニセンの曲にあったっけ・・・?

どんなトニ曲が使われるんだろうと、ワクワクしているファンにいきなりフェイント。
音楽を担当する荻野さんが、G2さんの作詞でオリジナル曲を書き下ろしている。
また、トニセン曲ではないけれど、そこここでBGM的にインストを演奏している。

いいな。やっぱ、生演奏っていいな。
バンドは二階の下手で、演奏をしている。

物語は、ちょっと複雑だ。三人の台詞を、こぼすことなく拾っておく必要がある。
トークも台詞も歌も、全てが一本の線で繋がっているので、頭は常にフル回転。
伏線をばら撒き過ぎて、役柄的に回収しても観客には収拾つかない事態もある。

五感を研ぎ澄ませて、全ての時間を感じておこう。

トニセンは、各々が舞台で活躍をしている。演技は、ホンモノだ。それぞれが三人の役以外にも、別の登場人物を変装して演じる、それがまぁ、コメディ的ではあるんだが、本人たちはいたって真面目に演じている。周りの反応を無視して真面目であり続けることが、つまりは滑稽を生み出す。決してコメディではないのだが、笑いを誘い場を和ませる場面がとても多い。

自分は真面目にやっているつもりが、他人から見れば滑稽に思える。
そんな場面は、日常生活のあちこちに落ちていて、それが人間らしい。

なんだろう。。。普通の演劇とは、何かが違う。

トークショー的に始まるが、台詞出しから全てが台詞だと瞬時に分かる。
トニ曲は物語に上手く絡めて用いられているが、台詞の代わりではない。
コンサートのように役の感情を乗せず淡々を歌い、そしてまた芝居に戻る。

唯一、ミュージカルを得意とする坂本さんだけが、感情を込めて歌う場面がある。
あれは、スキルの問題なのか、それとも、そこだけを際立たせているのだろうか。

不意をつかれて、心にぐっとくる。。。

初回観劇、“すとん”と腑に落ちるまでには至らなかったので、次回観劇が楽しみ。

劇中の使用曲など、ネタバレ、予習したい人は次のエントリーで。