舞台『バグダッド動物園のベンガルタイガー』☆観劇(12/17)・後編

シアター・トークを中心に。。。

続きがすっかり遅くなりました。
その間に、読みやすいパンフレットを拝見しました。

風間俊介くん出演舞台『バグダッド動物園のベンガルタイガー』。

ジャニ舞台のパンフレットは、消費税8%後は一律\2,200(税込)。
内容のメインは主役のグラビアで、内容解説は最小限に止める。

そんな内部舞台と一線を画す、外部舞台で活躍する風間くん。
パンフレットはテキストメインな内容で、お値段も格安800円也。
観劇後のシアター・トークショーで興味が湧き、観劇後に購入。

うん。これくらいの、お手頃価格がいいな。。。

実在するバクダッド動物園、実際に起きた兵士による虎の射殺事件。
史実である戦争、そして、実存する“戦闘ストレス障害”という心の病。

同じ帰還兵の話であっても、漠然とした時代として描いていた舞台『青い瞳』と違い、翻訳劇でお国は違えども、史実の戦争であり、実際にあった事件に発想を得て書かれた戯曲なので、何やら不気味な雰囲気が漂うこの舞台。

今年最後のエンタメ事としてこの作品を選んだこと、良かったなと思う。
12月27日、もう今日だけど、千秋楽公演となる。皆様、お疲れ様でした!

12月17日マチネの後、シアター・トークが開催された。
公演前に既に、1時間を予定しているとのアナウンス。

え?!そんなにあるの?(その時点でメモることを諦める)

映画の舞台挨拶は10~15分程度、普通のシアター・トークは30分位らしい。
なので、キャストファンにとっては贅沢な時間だし、内容理解の助けとなる。
記憶の残骸を拾いつつ、トーク内容も入れつつの感想などを綴ろうと思う。

観ていない人にとっては、なんのこっちゃ?でしょうけどねww


初めに登壇されたのは、芸術監督の宮田慶子さんと演出家の中津留章仁さん。
女性の司会者が司会進行役。この方の進行や話の受け方がとても上手かった。

宮田さんが面白い戯曲があると言って中津留さんへ作品を渡し、舞台化を依頼。
日本でも初上演となるこの作品、専門家の言う面白いは感覚が違うなぁと思う。

その少し後に、座長の杉本哲太さんと風間俊介くん、安井順平さんが登壇。
三人が三人とも話を面白くしてしまう方たちらしいので、トークは盛り上がる。

主役の杉本哲太さんは、映像で活躍されることが多いので、舞台は8年ぶり。
8年ぶりの舞台が、“トラ”役ですよ、と笑いを取っていた。

“タイガー”役を人間がどう演じるか。着ぐるみでもない、人間の姿のままで。
虎の縞柄ではないが、生きている時は羽織りモノを着ていて、それを脱ぎ棄てる。
幽霊となったタイガーが、どんどん賢く哲学的になるのが戯曲の面白い所らしい。

また、タイガーを射殺して幽霊に憑りつかれたことから自殺をする兵士も同様。
幽霊になるほど賢くなっていくので、生前は軽薄さを表現するよう心掛けたそう。

でも風間くん、台詞出しが力強いので、台詞は軽薄なんだけど、軽くは見えない。
何だかものすご~く自己主張が強く感じてしまうのだけど、それも彼の良さかな。

安井さんと風間くんは、アラビア語の先生について、練習をしたらしい。予め渡されていた録音したアラビア語台詞は早口で、実際にはこんなに速く喋らないと先生は仰ったとか。この戯曲は、アラビア語の字幕を出してはいけないと言う指定があるので、正確に喋っていてもいなくても、とりあえず殆どの日本人には分からないのに、そういうところもキッチリやるんだなぁと感心。そして、ほとんどの日本人には何を言っているか分からない、その分からなくてモヤモヤする感覚、それが劇中の兵士と同じ感覚にさせる効果もあり、まんまとその罠にハマる。優しい発音の言語もあるけれど、ここで使われる言語は音的には激しい突っかかる印象があるので、意味が分からないまま音だけ聞く者に多少のストレスを与えてくる、まさにそれが、戯曲の狙い。よく出来ている。

タイガーは、幽霊になって哲学的な考えを持って、長台詞も流暢に話す。
でも、“腹が減れば肉を喰らう”その本能が悲しくも可笑しいという事らしい。

『あぁ、腹へった』・・・ラストの我に返ってふと吐く、タイガーの台詞が印象的。

哲学的なベンガルタイガー、二幕冒頭は台本6ページに渡る独白の長台詞。杉本さんは、家でも自分の台詞を毎日一通り全部通して練習をするらしい。誰よりも台詞が多く、そして練習の甲斐あって誰よりも先に台本を手から離していたにも関わらず、舞台が終わる度に台詞の練習をし、家でもやるという、何とも熱心な方のようでした。対して風間くんは、演技が固まりやすい方なので、相手のある台詞は、その時の相手に合わせて演じる為にも、家で一人では練習をしないようにしているらしい。人それぞれ姿勢の違いはあっても、それが同じ板の上で上手く絡み合って、不思議な世界を創り出しているのだった。

実は、出演者の中の粟野史浩さん、かなり体格の宜しい俳優さんなんですが、過去出演作に「第17捕虜収容所」の記載がありまして、この作品は三宅さん主演以外にも何回か上演されていますけど、調べたらやはり三宅健座長で上演した舞台での出演でした。そう言えば何となく、体格の良い人いましたっけね。粟野さん、フセインの息子の幽霊なんですが、銃弾を浴びて亡くなったらしく、体と顔が奇妙なドット柄(笑)。予備知識なく観劇したので、変な人だなと思って観ておりましたが、幽霊さんだったようです。

安井さんの役は、米兵の通訳として雇われながらも、実はフセインの庭師だったらしく、最初は従順に働いていたところ、だんだんと狂気を帯びて行く。主要な出演者の中で、唯一の“生きている”存在。実は、“庭師”という職業は、非常に比喩的なんだそう。動物という生き物を庭木で作っているステージセット、神様が自分の創造した世界を箱庭として見ている、その箱庭(ステージ上の庭)を創った者が庭師であることから、庭師=神のような、そんな意味もあるらしい。

予備知識はあっても困らない、でも、後から思い起こしてみるのも悪くない。
理想は、一度観て、読んで調べて咀嚼して、再び舞台鑑賞をすることかな。

う~ん、やはり、芸術作品は複数回鑑賞がベストか。
『青い瞳』も、もうちょっと何回か観れば、違う世界が広がったかな。

と言うことで、まだ色々話はありましたけど、このへんで。
思い出したら、書き足したりするかも知れませんけども。

とりあえず、お・し・ま・い。。。