NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』

・・・殿、よく演じ切られましたな。。。

V6・岡田准一が黒田官兵衛を演じた、大河ドラマ『軍師官兵衛』。
暮れも押し迫る12月21日に、一年に渡る放送の最終回を迎えた。

准ちゃん、一年間、いやそれ以上、本当にお疲れさまでした。

一年以上逢えなかったけれど、毎週会えるのはこの上なき幸せだった。
年に2本と限られた映像新作を、毎週お茶の間で拝見出来るのだから。

この歴史音痴の私が、一年通して大河ドラマを挫折せずに観続けられた!
録画で後から観たのは、遠征や旅行、観劇やライブで家を空けた時のみ。
録画を溜めてしまったことも、せいぜい2週間、常にリアタイで追いかけた。

算哲様や庄三郎の面影を宿す若かりし官兵衛様から、燻銀な眼光が静かな迫力だった如水様まで、全てが私の憧れだった。物語的に飽きたのは、他の武将の話ばかりをうんざりする程やっていた頃だけで、最後はちゃんと、乱世の終焉と人生の最期を纏めてくれて、素敵な最終回だった。

泣いた泣いた。一人で号泣しながら録画を観た。
二度目に観た時も、涙が枯れることはなかった。

初めて自分の夢のために楽しそうに戦う殿に涙し、天下取りの夢が破れてちゃぶ台返しをする殿に涙し、普通は言葉にしないであろう子への誉れを誇らしそうに語る殿に涙し、一心同体な家臣への信頼に満ちた言葉に涙し、別れが嫌だと駄々を捏ねる忠臣の姿に涙し、生涯唯一人の妻への最期の言葉に涙し、ホールドアップダウンのイエス様を彷彿とさせる最期の横顔に涙し、美術さんが精魂込めて準備したラストシーンの庭での光と殿の再会シーンに号泣した。

思えば、初回からしばらくは泣ける回が多くて、こんなに女子を泣かせてばかりでは、アクティブな戦国モノを期待する男子の期待を裏切ってしまうのではと心配になるほど、甘く切ない物語の始まりだった。これは主役の女性ファンを意識しているのかと思うほどだったけれど、幽閉を境に物語は激動の時代へ突入し、頼もしい軍師へと目覚ましい成長を遂げていく戦国の世の男の物語となっていた。官兵衛物語としてのクライマックスは、おそらく中国大返しの頃、一番視聴率を取っていた頃であろうが、最後の最期まで、ぶれない芯の強い人間性を美しく描いてくれていた。素敵な物語、素敵な最終回だった。最期の病状については詳しくは描いていなかったが、世の行く末をこれほどまでに読める軍師は、自身の人生の行く末も見据えることが出来るのだろうなぁと、妙に納得してしまうような、自然に迎える最期であった。

甘いラブなシーンでは、恋愛モノもこなしてきた経験から胸キュン要素をこっそり散りばめ、趣味と実益を兼ねた乗馬も、危険な落馬シーンも吹き替えなく、強靭な体で体当たりで挑む殺陣や戦のシーンは心穏やかに観ていられる安定感があり、現代劇風な要素もちょこっと散りばめる古風な時代劇の主役には、まさに適役、知的な軍師役としてこれ以上の配役はないだろうと思ってしまう、俳優・岡田准一の黒田官兵衛、最高だった、これはファンの贔屓目だけではないと思っている。間違いなく、俳優・岡田准一の代表作となる。

大河ドラマ撮影時の准ちゃんの御歳・33歳~34歳。声は低めで、時代劇的な台詞出しや間の取り方は、多くの同年代の俳優よりは確実に素晴らしい資質を持つ。ただ、気になるのは、声の若さ。台詞出しに人間的な成長は演じ見せることが出来るものの、年齢の違いを声で感じることが出来ない。最終回、頑張って年配っぽい声を出そうとしていたが、台詞が多くなってくると若い声に戻る。あれは、年齢を重ねていけば、演技に年齢を乗せて行けるようになるものなのだろうか。ならば、これからどんな風に演じてくれるようになるか、楽しみである。
私は過去の名作時代劇を日常で観ているので、時代劇を演じることにはちょっとうるさい。今回の『軍師官兵衛』で唯一、おっ!時代劇の台詞出しが出来ている人がいると思ったのが、横内正さん演じる前田利家だった。いや、他にも多分素晴らしい俳優さんは沢山いたと思うけれど。素敵なベテラン俳優さん、若手俳優さんたちとの共演は、准ちゃんにとっていい経験になったと思うので、私たちの約2年?!の辛抱は無駄ではないよね。


そのうち堂上教官としてスクリーンに戻ってはくるけれど、当分はアイドルグループV6の末っ子・准ちゃんとしての生活が占めてくるであろう、これからの一年間。

髪を振り乱して踊っても大丈夫な頃になったら、逢いに来てね、准ちゃん!